作品名 | 蜻蛉蒔絵螺鈿鞍 |
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時代 | 江戸 |
作者 | - |
データ | 前輪、後輪の外側は美しい黒漆塗りの中に、金の高蒔絵、螺鈿、朱描による文様が描かれている。両輪の内側にも小さな蜻蛉(トンボ)が描かれている。 |
コメント | 馬の背に乗せる鞍(くら)は、元来、戦の道具ではありますが、江戸時代になってからは戦乱もなくなり、武家階級の格式や品格、また芸術性を追求し表現するものになってきました。 漆の技法は高度に研ぎ澄まされ、生活用品はもちろん、さまざまな道具にも使用されるようになっていきました。この鞍もまた、特別な儀式のときなどに用いられたと思われ、その洗練されたデザインに目を奪われます。 さて、兜の部分でも触れていますが、トンボは、まっすぐ進んで決して後退しないことから「勝虫」ともいわれ、戦に縁起のいい虫とされています。ですから、武具や武器にトンボがデザインされたものが多いのです。 |